EAの種類(トレードスタイルと戦略)

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さて、ここではEAの主な種類を紹介してみましょう。

 

スキャルピング

  数分から長くても数十分で売買を繰り返して、薄い利益でも回数を多くして大きな利益にするトレードスタイルです。相場は一定期間一定方向に動く習性があり、トレードの手法として、「一定方向に動く最小の時間単位で利益を薄く確実にもぎ取ろう」というのがスキャルピングの考え方です。

  利益になる確率は高くなるので、レバレッジを高くして、トレードを何度も繰り返し、薄い利益をコツコツと積み重ねるといった手法になります。1回のエントリーで、数pips~10pipsくらいを抜くことを目標にします。

  EAに依存しない裁量トレーディングにおいては大きな金額の取引となることと、瞬間の値動きを利用するので、ポジションを持つタイミング、相場がポジションとは逆の方向に行った場合の素早い損切りといった、反射神経的な決断力が勝敗を左右します。トレード技術というよりゲームのような瞬発力が必要になります。

  トレードしている間は、PCの前にはりついて、相場を見続ける時間と集中力が必要です。また、システムの突発的な事故があっても大丈夫なように、取引口座には最低限の証拠金だけ入れておき、何かあっても強制ロスカットで終わらせれば良いようにしておく必要があります。

  スキャルピングは瞬間の値動きを利用しますので、値動き(ボラティリティ)が一定以上
あることが必要です。また、取引回数が増えますので、取引コストが小さい通貨ペアを選ぶことが重要です。scalping

これらの条件を満たすものとしては、ユーロ/ドル、ポンド/ドル、ドル/円などがあります。

  但し、その時々に動きやすい通貨ペアと、動きが小さい通貨ペアが変わっていきますので、自分の扱いやすいと思う通貨ペアを選択してください。

 

  スキャルピング・ロジックの代表的なEAとしては

●Forex White Bear V3 Ver3.33(2016.4.15)

●White Bear V1 EX Ver.1.05(2015.11.10)

●Wallstreet Forex Robot

が有名です

 

スイングトレード

  ポジションを数日〜と比較的長時間保有するトレードスタイルです。トレードの期間は、相場によって、また見ている足の長さによって変わってきます。FXではレバレッジを5倍~10倍程度で取引されることが多いです。

  目標とする利ざやは、100pips~300pips程度に設定します。大きな一つの波動を取るので、ポジションを持った後は、見ているチャートの一つの波が終わるまで保有することになります。

通貨ペアは比較的トレンドが出やすく、長くトレンドが続く通貨ペアが適しています。また流動性が高いメジャー通貨、実際には、現在、豪ドル/円やドル/円を選びますが、適切な通貨ペアはその時々に変化していきます。

  スイングトレードに利用するチャートは21指数移動平均線がおすすめのチャートの一つです。単純移動平均線ではなく指数移動平均線の方が相場にフィットすることが多いと判断している理由によります。

  売買のタイミングとしてはローソク足の終値で21指数移動平均線の上で終わったら買い、同じく終値で21指数移動平均線を割ったら売りというルールが分かりやすいと思います。

 

  スイング・ロジックの代表的なEAとしてはカコテン_iIchimoku_AUDJPY

●カコテン iIchimoku AUDJPY Ver.1.20(2016.2.8)

●SCH-Trend system Ver.1.23(2015.8.14)

が有名です

 

  スイングトレードでは証拠金の活用が課題となりますからEAが相場に適合しているかの検証の後、1日から数日程度の短い期間で売買を行うようなプログラミングがされているEAを探すことをおすすめします。

  また、ある程度の長い期間を保有する前提で取引を行う手法ですので、決済するまでの間、未確定の損益の浮き沈みが生じます。途中の動きはあまり気にせず、どっしり構えることができる、意外と強いメンタリティがないと精神的に屈してしまいます。相場の動きに耐えられず、自分で強制決済をしてしまうようでは、システムトレードとしての意味を成しません。1日程度または取引の当日に決済されて、プラスマイナスが日々明確な方法がよいという人は、他の取引方法を用いたEAの利用をおすすめします。

 

ナンピン・マーチンゲール

  ナンピンとは、エントリーに対して相場が逆行した場合、更にポジションを買い増して、平均建値を下げるトレードスタイルです。マーチンゲールの場合は、買い増すポジションを2倍、3倍と増やすことで、ナンピンの効果を加速させます。

  これにより、負ける確率は大きく下がり、普段の収益性は圧倒的に高くなります。一方で、相場の逆行が止まらない場合、損失は倍増していくリスクがあるため、資金管理には注意が必要です。

 

  ナンピン・マーチンゲールのロジックを実装したEAとしてはnanpinEA

●勝てるMAX2!「ザ、FX EURUSD」

●がっつりGBPUSD

がありますが、安全に使用するためのルールとして『負けた場合の最大損失額が調整できる』EAを使いましょう。

 

例えばですが…

■最大逆行幅が設定できる

(例)[最大1000pipsの逆行まで耐える]

■含み損の最大許容額が設定できる

(例)[最大500ドルの逆行まで耐える][口座残高の30%の逆行まで耐える]

■ナンピン本数が調整できる

(例)[ナンピンは5本まで発動する]

 

  FXに関するそれなりの知識が必要になるため、これからFX自動売買を始めよう!…という方にはちょっとお薦めしにくいです。FXで勝ち続ける為には、手法を確立して、それをしっかりと遵守することが極めて重要になります。負け越してマーケット(相場)から退場するのでは本も子もありません。したがって、理想的な売買としては、自分のエントリーが間違っていたのであれば、一旦損切りをしてポジションをクローズする方法が最も効率的です。損切りをすることで、ポジションは精算され、また気持ちもリセットすることが出来ます。

  そのうえで、再度同じ方向にポジションを持ちたい根拠があれば、倍の枚数を設定するなり、実行すれば良いのです。目先の損失を確定させずに、元に戻したいというのはトレーダーの心理としてはよく分かります。しかし、結果的に、一旦損切りをして入り直した方が、より有利な位置でポジションを持てる可能性が高まるという事を忘れてはなりません。

 

 

IFD注文方式(トラリピ)

  IFD注文(イフダン/If Done)とは、エントリー注文と決済注文を一度に出す注文方法です。

  一定の間隔でIFD注文を出し(トラップトレード)、それにリピート機能を付けたものが「トラリピ®(トラップリピートイフダン®)」です。トラリピはマネースクウェア・ジャパンが特許を取得したFXの発注管理機能です。traripe-m2j

 

  マネースクウェア・ジャパン以外でもトラリピ®同様の運用ができるFX業者があります。

●ループ・イフダン®:アイネット証券

●iサイクル注文®:外為オンライン

●リピートトレール注文:YJFX!

 

  リピート系注文はロスカットを回避しながらコツコツと利益を積み上げる手法なので早く始めれば始める程有利です。特にシストレ初心者の方は是非このリピート系発注機能がおすすめです。

 

 

  以上、EAの種類(トレードスタイルと戦略)でした。最後まで読んで頂いて有難うございます!

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