トレーディングに負ける人とは…第5回

目安時間:約 4分
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  さて、『トレーディングに負ける人とは…?』の5回目です。引き続き繰り返し読んで頂ければと思います。

 

 
5.難しく考えてしまう人

 

  あなたはトレーディングをするうえでいろいろなファンダメンタル分析やテクニカル分析を調べると思います。あなたはそういった分析を調べれば調べるほど投資がうまくできるようになる思っている方の大多数側にいると思われますが、これは全くの間違いです。
  どういうことかと云うと難しくそういった経済指標や政情分析をいろいろ調べてしまうと、一体どれを信じて良いのかわからなくなる状態に陥ります。どれを信じて良いか分からなくなってしまうと、悲しいかな自分に都合の良いものしか見えなくなってしまうのです。
  たとえば、いま手元にスマホのトレーディング・アプリをお持ちのあなた、チャート画面を開いてみてください。そこのテクニカル設定・メニューには「移動平均」、「ポリンジャーバンド」、「一目均衡表」をはじめさまざまな分析手法が選択できるようになっていると思います。みんな分析手法はそれぞれ特徴を持っていますが、大まかな使い道として、「移動平均」、「ポリンジャーバンド」はデイトレード、「一目均衡表」はスイングトレードに向いていると云われています。たとえば、いまあなたのトレーディング・スタイルがデイトレードだとします。ここ1週間、2、3日の値動きから今日のレンジやトレンドを調べるには「一目均衡表」を見るでしょう。しかし、いざザラ場に入ると「移動平均」や、「ポリンジャーバンド」で今後の値動きを予測すると思いますが、「移動平均」と「ポリンジャーバンド」の両方をつかって値動きを予測する方はいないと思います。しばしば別の回で解説しましたように、「入口」と「出口」を合わせるのは鉄則ですから、「移動平均」で入ったら、「移動平均」で出口を探すと思います。「ポリンジャーバンド」で入ったら「ポリンジャーバンド」で出口を探すはずです。しかし、難しく考えてしまうと気がつかないうちに「移動平均」で入ったのに「ポリンジャーバンド」で出口を探しているとような、初歩的に考えにくい笑えない手立てにハマっている事態になり得るのです。これでは明らかにルール逸脱しているため、損切り不可避は免れません。
 

  いっぽう、システムトレードで自動売買を行うときは、こういったちぐはぐな矛盾によるトレーディングの失敗は考えにくいと思います。むしろ予測、想定しずらい重大な経済指標の発表、要人発言、政情異変、テロ、自然災害が起きた場合はトレーディング・システム自体を停止することが賢明でしょう。つまり値動きの根拠を他人に説明できないようなケースはトレーディングを「見送れ」というのが私の持論であり、ルールにしています。

  まず、運用したEAのトレードスタイルを知っていなければなりません。どういうトレーディングのルールがプログラミングされているか知っていなければなりません。パラメータ設定が今日のトレーディングにどう影響しているか理解しなければなりません。こういった多岐に渡る課題への取り組みが根拠を持って説明できるか?私はできないのだったら勉強して説明できるようにするか、今回のトレーディングを「見送る」かのどちらかにします。

 
  以上、『トレーディングに負ける人とは』の第5回の解説でした。最後まで読んで頂いてありがとうございます!

 
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