さて、『トレーディングに勝つための心得…』の第4回です。よろしくお願いします。
4.シンプルであること
本サイトでもピックアップしている名著『投資苑』でも、”トレーダーが損をする3つの理由”の1番目に、1.トレーディングというゲームは難しいものであると理解することと掲げられている項目と矛盾すると思われるかもしれませんが、難しいものであると認識したればこそ、その方策は限りなくシンプルに近づけるべきで、あたなはその確実に勝てる方法を積み重ねることが「成功するための道筋を見つけた人たち」になる近道であることを信じるべきです。
たとえば、テクニカル分析の手法でMACDがありますが、もしその分析手法がわかりやすく、自分に合っていると思うなら、ぜひそのMACDの分析結果でしばらくトレーディングを継続してみてください。必ずしも実際の資金運用を伴うトレーディングでなくても構いません。もしあなたの分析結果がその日の市況ニュースサイトの予測と違う場合は、トレーディング見送りもアリです。そしてその日のトレーディングが終わったときに、必ず記録をつけることが重要です。なぜあなたの分析で負けて、ニュースサイトの市況分析が正しかったのか、なぜ市況の分析が負けてあなたの分析が勝ったのか、必ず記録してください。いわゆる「トレーディングの日記」ですね。それで、次のトレーディングに向かうときは必ず見返してください。市況ニュースで"○月○日の値動きと似ている"とか"○月相場に戻っている"と云われていたいたら、すぐに見返せるじゃないですか!私は「成功するための道筋」はこのようにして見つけるものだと考えています。
いっぽう、システムトレードで自動売買を行う場合もまたしかりと考えます。できればデモ・トレーディング環境であなたの想定する資金で運用することをお勧めしますが、手っとり早いのはMyfxbookに登録している他のユーザーの取引情報を見ることかも知れません。いずれにしても「トレーディングの日記」があるのとないのでは格別にトレーディングの視野が広がります。
以上、『トレーディングに勝つための心得』の第4回の解説でした。最後まで読んで頂いてありがとうございます!
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さて、『トレーディングに勝つための心得…』の第3回です。引き続きよろしくお願いします。
3.待つことができること
さて、こればどういったことを意味するのでしょう。『勝つための心得…』の前回までの復習のようになってしまいますが、「(予め自分で決めた)利益が出るポイントでエントリーする」ために、「待つことができる」ことが肝心です。ポジションが無いと不安なのでつい「どんなタイミングでもエントリー」してしまったり、「適当に勘でエントリー」してしまうことなく「待つことができる」ことが重要です。
また、「ルールに従い続けられる」例で上げたサインツールでも相場の状況によっては1週間に2,3回しか通知しない場合もあるので解説マニュアルやサインを通知するロジックを理解して、サインが表示されるまで待ちましょう。自分の判断で勝手にエントリーしたらそのツールを入手した意味がありません。
いっぽう、システムトレードで自動売買を行う場合はEAプログラムが自動的に判断してエントリーしてイクジットを繰り返すので運用するあなたが「待つ」ための精神的な抑圧に耐える必要はありませんが、重要な経済指標の発表や要人発言、自然災害、テロなどのファンダメンタルズの要因によって急激な価格変動が予想される場合は運用を停止してトレーディングを見送ることも「待つ」心得のひとつです。いくら自動売買といっても所詮ヒトが考え得る条件範囲で設計したプログラムなので、想定外の価格変動が発生した場合予期せぬトレーディングを実行するリスクは回避した方が賢明です。EAの参考値としては"最大ドローダウン"がそれにあたります。
以上、『トレーディングに勝つための心得』の第3回の解説でした。最後まで読んで頂いてありがとうございます!
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さて、『トレーディングに勝つための心得…』の第2回です。引き続きよろしくお願いします。
2.無駄に追いかけないこと
さて、こればどういったことを意味するのでしょう。利益のとらえ方です。利益を無駄に追いかけようとすると、これは以前『トレーディングに負ける人とは…』の解説の中の「3.勝とうとする気持ちが強すぎる人」や「2.負けを取り返そうとする人」の心理になってしまいます。つまりエントリーのときは10~20Pips取れたらイクジットしようとルール決めしてあるのに、状況が好転したので30~40Pipsまで到達しそうです、でも10~20Pipsぐらいはすぐに戻してしまうのでルール決めしてある通り、20Pipsを超えた時点で一旦イクジットすべきです。それでもなお、まだ伸び続けているというのなら、あらためて再度その時点でエントリーすればよいのです。また最初のLポジを持ち続けているときに急に下落したとき、損切りのタイミングを見失ってしまうことがよくあります。またはLポジでエントリーしたのに予想に反して下落し始めてしまったとき、いつかまた戻ってくることを期待してポジションを保持しているのは、予め決めておいたロスカット・ポイントを通過してしまったらルール違反にあたることを自覚してください。
また、レバレッジに関しても昨日勝ったので今日は10,000通貨でいくとか、昨日は負けてしまったので今日は1,000通貨でとか云うふうに日ごとにレバレッジをころころ変えるのも良くないです。それは大きなレバレッジのときに負けてしまうと損失が膨らんでしまうからです。レバレッジは基本的に資金の状況を見ながら1カ月単位で変更した方が良いです。
こうしてトレーディングを積み重ねていくと目標とした利益の100%は取れなかったとしても60%の利益を継続して取り続けることができれば、大きく負ける回数が少ないので利益を積み重ねていくことができるのです。
いっぽう、システムトレードで自動売買を行う場合は原則として運用開始前に予めロスカット・ポイントを設定しているはず(理想的には運用ユーザーがパラメーター設定できる方が良い)なので割愛します。
以上、『トレーディングに勝つための心得』の第2回の解説でした。最後まで読んで頂いてありがとうございます!
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さて、今回からテーマの切り口を替えまして『トレーディングに勝つための心得…』を解説してまいります。前回までは負けてしまう人の特徴をあぶりだして、いまトレーディングに向かう自分自身の心境がどのような心理状態にあるかを客観的に判断してきました。そして、どのように振る舞うべきかを、システム・トレーディングの手法を踏まえながら解説してきました。そこで、今度は逆にトレーディングに勝つためにはどのような振る舞いをしたら良いか、システム・トレーディングも踏まえて解説してみたいと思います。
1.ルールに従い続けられること
たとえば、あなたがFXのトレーディングを始めてみようと思ったとき、最初に取引手法やテクニックなどよくわからないので、何かしらのサインツールを利用してトレードを始めたとします。つまり、とこでエントリー(入口)して、どこでイクジット(出口)はサインツールにお任せ、そのサインが表示されるタイミングもサインツールにお任せ、これらの分からない(知らない)テクニックや知識はサインツール商品の価格として買取しました、というのが今手元に握っているルールになります。その他解説マニュアル等に記載されているFX口座に適合しているかとか、取引する通貨ペアとか、通貨単位とか、チャートは5分足で表示するとか、細々したこともルールといえるでしょう。
そして「ルールに従い続ける」ということは、これら購入したルールに従ってトレーディングを行うことで、明らかな根拠なしに自分勝手なタイミングや通貨ペアではトレーディングをやらないということが負けないための心得となります。確かに購入時に見たセールスレターと同じように、最初は利益が出ないかもしれません。そのとき確認するのはチャートの分足とか通貨ペア、あとサインが表示されてからエントリーするまでの時間など、自分自身がトレーディングに適用するルールに沿っているかもチェックしてください。
このように、完全な自動売買でないサインツールにおいては「ルールに従い続ける」ことは、安直にだれでもトレーディングができるというような生易しいものではありません。ましてや裁量トレーディングにおいてはルール策定から律する姿勢が必要なのでトレーディングまでには相当の労力が必要になります。また、このルールに「従っているか」をチェックするための習慣が前々から解説している「トレーディングの日記」になります。おわかりの通りルールを修正するための根拠が時系列で記録されているので、トレーディングを開始してから1ヶ月ほどの記録があれば、どうして勝てないのかの原因が解析できるはずです。
いっぽう、システムトレードで自動売買を行うときは、こういったルール付けは予めシステムの中に組み込まれているので、それよりはむしろ予測しにくい重大な経済指標の発表や、要人発言、政情異変、テロ、自然災害が起きた場合はトレーディング・システム自体をどう運用するかという別の角度の課題が出てきます。
この辺も詳しく説明したいのですが、冗長になってしまうので、また別のテーマで解説したいと思います。
以上、『トレーディングに勝つための心得』の第1回の解説でした。最後まで読んで頂いてありがとうございます!
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さて、『トレーディングに負ける人とは…?』の5回目です。引き続き繰り返し読んで頂ければと思います。
5.難しく考えてしまう人
あなたはトレーディングをするうえでいろいろなファンダメンタル分析やテクニカル分析を調べると思います。あなたはそういった分析を調べれば調べるほど投資がうまくできるようになる思っている方の大多数側にいると思われますが、これは全くの間違いです。
どういうことかと云うと難しくそういった経済指標や政情分析をいろいろ調べてしまうと、一体どれを信じて良いのかわからなくなる状態に陥ります。どれを信じて良いか分からなくなってしまうと、悲しいかな自分に都合の良いものしか見えなくなってしまうのです。
たとえば、いま手元にスマホのトレーディング・アプリをお持ちのあなた、チャート画面を開いてみてください。そこのテクニカル設定・メニューには「移動平均」、「ポリンジャーバンド」、「一目均衡表」をはじめさまざまな分析手法が選択できるようになっていると思います。みんな分析手法はそれぞれ特徴を持っていますが、大まかな使い道として、「移動平均」、「ポリンジャーバンド」はデイトレード、「一目均衡表」はスイングトレードに向いていると云われています。たとえば、いまあなたのトレーディング・スタイルがデイトレードだとします。ここ1週間、2、3日の値動きから今日のレンジやトレンドを調べるには「一目均衡表」を見るでしょう。しかし、いざザラ場に入ると「移動平均」や、「ポリンジャーバンド」で今後の値動きを予測すると思いますが、「移動平均」と「ポリンジャーバンド」の両方をつかって値動きを予測する方はいないと思います。しばしば別の回で解説しましたように、「入口」と「出口」を合わせるのは鉄則ですから、「移動平均」で入ったら、「移動平均」で出口を探すと思います。「ポリンジャーバンド」で入ったら「ポリンジャーバンド」で出口を探すはずです。しかし、難しく考えてしまうと気がつかないうちに「移動平均」で入ったのに「ポリンジャーバンド」で出口を探しているとような、初歩的に考えにくい笑えない手立てにハマっている事態になり得るのです。これでは明らかにルール逸脱しているため、損切り不可避は免れません。
いっぽう、システムトレードで自動売買を行うときは、こういったちぐはぐな矛盾によるトレーディングの失敗は考えにくいと思います。むしろ予測、想定しずらい重大な経済指標の発表、要人発言、政情異変、テロ、自然災害が起きた場合はトレーディング・システム自体を停止することが賢明でしょう。つまり値動きの根拠を他人に説明できないようなケースはトレーディングを「見送れ」というのが私の持論であり、ルールにしています。
まず、運用したEAのトレードスタイルを知っていなければなりません。どういうトレーディングのルールがプログラミングされているか知っていなければなりません。パラメータ設定が今日のトレーディングにどう影響しているか理解しなければなりません。こういった多岐に渡る課題への取り組みが根拠を持って説明できるか?私はできないのだったら勉強して説明できるようにするか、今回のトレーディングを「見送る」かのどちらかにします。
以上、『トレーディングに負ける人とは』の第5回の解説でした。最後まで読んで頂いてありがとうございます!
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さて、『トレーディングに負ける人とは…?』の4回目です。まだまだ続きますので、私の文書表現で至らなくてくどいところもあると思いますが、繰り返し読んで頂ければ実際のトレーディング・シーンにおいて当てはまる内容の意味がご理解いただけると思います。
4.適当に勘で参加してしまう人
いま本サイトを訪問して下されているあなたは、投資経験がまったくゼロの方かも知れないですし、ある程度の経験を積まれているかも知れません。いろいろなケースが考えられますが、やはり自分の今までの感覚だけで、知識がまったく無い状態、経験が無い状態で相場に取り組んでしまうとこれはギャンブルをやっているのと同じ状態になります。ギャンブルとなれば相場が上がったり下がったりするだけで心理的に興奮した状態に陥ります。したがって損切りも適当に考えてしまい、利益より損失が上回ってしまうため、結果として相場から退場しなければなりません。
前回にも解説している通り、トレーディングというものは一定のルールに従って実行するもので、予め決めたルールを積み上げて検証し、その結果をまたルールに反映させて積み上げていく地道な作業なのです。ギャンブルのようにその結果はその時の気分とか勘に左右されるものであってはなりません。結果は過去のものとして忘れ去らずに、次に実行するトレーディング・ルール作成のための材料とすべきです。そう考えるとトレーディングは非常に理性的で知的で繊細なものであることが理解できると思います。
もし他の誰かが、あなたのトレーディングしている姿を見て、いま勝っているのか負けているのかわからない状態であれば、それはもう一流のトレーダーとしての特徴があらわれている証拠です。
いっぽう、システムトレードで自動売買を行うときは、そのときの気分や勘に左右されことはほとんど無いはずです。自動売買ではプログラミングされたトレーディング・ルールに従って淡々と取引をしていくだけです。前述のような本来の純粋なトレーディング・スタイルを貫くということはある意味、人間よりすぐれているところです。しかしトレーディング結果の良し悪しは一目寮然でわかるわけですから、結果の反映(フィードバック)はより重要なプロセスとなってきます。自動売買の場合、トレーディング中の精神的負担は限りなくゼロに近くなります。極端な話トレーダーはベットで熟睡していてもトレーディングは実行されます。ただし、結果の反映のプロセスの精神的負担は人によってさまざまな度合いを示すと思われます。
まず、運用したEAのトレードスタイルを知っていなければなりません。どういうトレーディングのルールがプログラミングされているか知っていなければなりません。パラメータ設定が今日のトレーディングにどう影響しているか理解しなければなりません。こういった多岐に渡る課題への取り組みがトレーディングの醍醐味としてとらえるか、取り合えない煩雑な課題としてとらえるかによって精神的負担になる人とそうでない人に分かれると思います。もう少し視野を広げると、自分の力では取り合えない課題もトレーディングのコミュニティに参加したら解決済みの答えを持っている人に会えるかもしれません。自分の力では取り合えない課題もみんなで取り組んだら糸口が見つかるかもしれません。もしかしたら一人で裁量トレーディングしているよりワンランク上のトレーディング手法にたどり着くかもしれません。
いかがでしょうトレーディングは極めようとするとある種の精神修養の心得がないと成り立たない一面もありますが、シストレを手段として選んだ場合、豊かで理性的な新らしい世界への扉となってくるのです。
以上、『トレーディングに負ける人とは』の第4回の解説でした。最後まで読んで頂いてありがとうございます!
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さて、『トレーディングに負ける人とは…?』も3回目になりました。まだまだ続きますので、重要なこととして紙に書き出していつでも手の届くところに置いておかれてはと思います。そしてトレーディングを始める前とかトレーディングが思うようにいかないときなど繰り返して読み直していただければと思います。
3.勝とうとする気持ちが強すぎる人
一見、真摯でまじめに取り組むよい姿勢かとも思われがちですが、やはり、どの時点でトレーディングを終わるか(出口)を決めていたにも関わらず、勝とうとする気持ちが強いと「もう少し持っていたら上がる」のじゃないかとか、「このままでは終われない」などの思いが強すぎて、前回と解説のように「損切り」ができなくなります。トレーディングは開始する前に入口と出口を予め決めておくのが鉄則です。そして出口には想定し得るリスクを最小限にとどめるべき方策をもって到達できる価格を設定するのを理想とします。わかりやすく言いますとトレーディングを始める前に始める(入口)価格と終わる価格、これには利益を獲得するための価格と損失が出た場合に自分がどこまでの下落なら耐えられるのかを決めておく価格の2つの価格を予め決めておく必要性があるということになります。
したがってこれらは、勝とうとする感情に負けて予め決めたルールを逸脱する行為にあたるわけですから、よろしくない結果、すなわち損失が膨らむという結果を招くことになります。
この「入口と出口を決めておく」というプロセスは、システムトレードでいうとフォワードテスト終えてデモ環境で検証するという姿勢につながります。更には、購入するEAの運用状況を「Myfxbook」で調べてどのようなリスクが想定されるか把握することが重要になってくるわけです。
以上、『トレーディングに負ける人とは』の第3回の解説でした。最後まで読んで頂いてありがとうございます!
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さて、昨日より開始しました『トレーディングに負ける人とは…?』ですが、一般に云う裁量トレードに限らずシステムトレードに関わるトレーディング心理まで踏み込んでいきます。なので最終回までお読みいただければトレーダとしての重要な心構えが理解いただけると思っています。さて、今回はその第2回目です。
2.負けを取り返そうとする人
わたしは最初のころデイトレードからはじめました。新規注文すると決済する前に自分の損失が今いくらか、利益が今いくらか、リアルタイムでわかるように金額が表示されて見ることができます。そのとき例えばかなり大きく負けていて損失の数字がだんだん大きくなっていくと、「ここでちょっと切れないな」とか「やはりこれだけ大きな損失は認めたくない」などの心理が働いてしまいます。そうすると次に負けを取り返そうとする心理が働きます。どういうことかというと、例えば10万円負けていた場合、あともうちょっと待っていたらマイナス9万円になるんじゃないかとか、マイナス8万円になるんじゃないか、ひょっとして1日経てばプラスに転じているんじゃないかと思い込んでしまうのです。これはまさに負けを取り返そうとする心理そのものです。
これは結果的には前回と同じことになってしまいますが、損切りできずに負けを認められないと、複数回の勝ち多くても、1回の負けの損失が大きくなります。損切りできなかった損失が大きくなってしまいトータルとして負けになってしまうということです。
この点、システムトレードではEAがきっちり「損切りの金額を設定している」ので、設定した金額に到達すると「損切り」の決済を実行します。資金がなくなるまで損失が拡大していくということはありません。ただし、ナンピン・マーチンゲールのロジックを実装したEAの場合に違うのは、必ずトレンドが戻ってくることを前提にトレーディングを継続しますので、不幸にして意に反した逆トレンドが継続する場合は損失が拡大していく訳です。マーチンゲールだと複数回エントリーして回数とともに売買金額を倍増していくので更に注意が必要となります。したがって安全に使用するためのルールとして『負けた場合の最大損失額が調整できる』EAを選択することが肝心となります。
以上、『トレーディングに負ける人とは』の第2回の解説でした。最後まで読んで頂いてありがとうございます!
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さて、昨日『トレーディングのカギは心理である』ことを述べましたが、システムトレードに限らずトレーディング一般について言えることなので、今回から複数回にわたって解説していきましょう。今回はその第1回目です。
1.どんなタイミングでも常に参加しちゃう人
これはどんな人かというと利益を得るためには、どんなポイントでもいいから常に参加したがる人です。こういう人は相場の「上がるんじゃないか」とか「下がるんじゃないか」とかの勘でエントリー(入口)してしまうので、勝てるポイントで参加できればラッキーですが、負けてしまうポイントで参加した場合に、予めどこでイクジット(出口)するか決めてないので損切りのタイミングを見失ってしまうことが最大の問題点です。
損切りできずに負けを認められないと、どんどん損失が膨らんでしまい結果的に多くの勝ちでいくら利益を上げても、損切りできなかった損失が増えてしまうのでトータルとして負けてしまいます。
基本的にデイトレードでいったん意に反して相場が動いてもある程度の時間が経過すれば、また元に戻ってくる来るという特性がありますが、戻ってくるタイミングが1週間後だったり、1ヶ月後では何のためにデイトレードを始めたのか意味がなくなってしまいます。いずれにしてもどこまで損失が出たらトレードを止めるかという「損切り」(出口)のルールができてないと、あっという間に資金は失われてしまい、次回からエントリーできなくなってしまいます。
一方この点、システムトレードではEAがきっちり条件管理しているので、資金がなくなるまで損失が拡大していくということはありませんが、ナンピン・マーチンゲールのロジックを実装したEAでは安全に使用するためのルールとして『負けた場合の最大損失額が調整できる』EAを選択することが肝心となります。
以上、『トレーディングに負ける人とは』の第1回の解説でした。最後まで読んで頂いてありがとうございます!
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■バックテストは信憑性があるのか?
これは本サイトのタイトルと全く逆のことを示唆しているように思われるかも知れませんが、しっかりと頭の中に叩き込んで頂ければと思うところです。
実はEAのセットアップ過程ではテスト、パラメータ設定、最適化のポイントがあり、重要なのはその過程においてトレーダーの心理分析ごとき考慮も含まれている点です。『FX自動売買…』というからには、MT4をインストールしてEAをセットアップすればあとは自動的に取引を繰り返していくので、ほったらかしでも利益を出してくれると思っていたら大間違いです。利益が出なくなったら、潮目がかわったということで、ほかのEAを探せば済むと思っていたら大きな勘違いです。同じEAでも、FX取引会社が違うと一方では高い勝率が出たので、他方でも同じ結果が出せるかという保証はありません。
ランキングサイトでは無料EAの評価をバックテストのグラフを提示しているのをよく見かけますが、一概に信用できるものではありません。悪意をもってすれば、パラメーターを最適化することにより、そのバックテストの過去データで右肩上がりのグラフを生成することもでるのです。
■心理がトレーディングを支配している
私の25年以上のシステム開発の経験からすると、どんな素晴らしいシステムでもヒューマン系とソフトウェア系とマシン系がバランス良く機能していないと最大限のパフォーマンスを発揮できません。
とくにヒューマン系は最も重要な位置を占めなければならないポイントにも関わらず、スケジュールやコストの側面から見切りをつけられてしまうことが多く、逆にある時点で妥協しないといつまでもシステムが出来上がらないという悲しい宿命を持っています。
計らずもこのヒューマン系に最も関与するのがトレーダーの心理に当たります。プログラムや電子回路と違ってトレーダーの心理状態によっては昨日と今日とでは全く同じ動作ができるとは限りません。これはトレンド系のサインによって押目の取引をするときに最も影響を及ぼします。
また、トレーディングの世界での特徴としてPCやスマホを操作するトレーダの心理(個人の心理)とは別に相場を上下動させる投資家心理(群衆の心理)についても考慮しておかなければならないケースもあります。
たとえばあるEAは、相場の急激な変動が損失を発生させてしまうような判定をするロジックになっているため、通常の稼働時間帯は午前3:30~8:00で特別な経済指標が発表される日は稼働を停止させる運用をしなければならないモノもあります。
■ヒューマン系の中核は心理
以上のことを踏まえると『トレーディングのカギは心理である』ことがよくおわかり頂けると思います。『FX自動売買…』といえどもフルオートマチックではないのです。もしフルオートマチックで利益が出せるなら企業秘密として一般公開しないはずです。
また、年間百億の利益を叩き出すトレーダーの方のエピソードですが、彼のお弟子さんたちに同じシステム構成で同じ説明をして同じ時間帯で運用してもらっても、全く異なる損益結果が出るそうです。
つまり運用するトレーダーによって設定パラメーターや操作タイミングが微妙に違っており、相場も常に変動しているという結果を如実に示しているといっても過言ではありません。
以上、『トレーディングのカギは心理である』の解説でした。最後まで読んで頂いてありがとうございます!
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